<特集>PACS製品の現況

GE横河メディカルシステムPACSシステム紹介

GE横河メディカルシステム 

IIS事業部 企画担当

油井 大介 先生

 

 

 

1.             PathSpeed PACS System (大規模病院向け)

ServerViewerWEBシステムのご紹介

2.             RadstoreU−CentricityRA600システム(中、小規模病院向け)

−連携機能、WEBシステムのご紹介

 

1.PathSpeed PACS System について

 

概要

PathSpeed PACS Systemは、長期にわたる大容量画像データを高速アクセスが可能な診断支援画像ネットワークシステムです。PathSpeed  Workstationは、Javaベースのソフトウエアにより画像サーバー、Integrated Storage Unit (ISU)との間で高速アクセス可能な、Windowsワークステーションをベースに開発されました。画像データはPathSpeed Workstation側で持たず、すべてISUから転送され表示されます。これにより、仮想的にISUを自身の磁気ディスクの様に扱うことができ、長期にわたり高速に画像ハンドリングができるわけです。PathSpeed Workstationは、解像度により複数のタイプのCRTを用意しており、目的や設置場所により選択いただけます。

ユーザーインターフェースは、マウスにより容易に操作できます。Layout ManagerCustomizable Display Protocolsにより、予め設定した表示レイアウトで自動的に画像表示される機能や、同一患者の過去に検査されたデータをあらかじめ自動的にメモリ上に展開しておく機能など、作業のWork Flowをもとに、より使いやすいシステムになるよう考慮されています。

 

Server部

CT画像600画像を5秒以内、CR 2画像は2秒以内に表示できる大容量のデータを高速にアクセスできるシステムです。Serverは短期保存部(ISU)と長期保存部(LTA)の構成になっており、短期保存部はRAIDで288GB〜3TBの構成が可能。長期保存はチェンジャーを持つメディア保存の構成で最大は13TBまで保存が可能です。データの保存は

GE特許の可逆圧縮技術“CompressXPress”を用いて3:1の圧縮を可能にしています。

 

過去画像の自動検索

本日検査があった患者のデータは自動的にLTAを検索し、発見の際ISUに転送されて表示の際は過去画像の表示も全く同じスピードで表示が可能になります。

 

 

Viewer部(PathSpeed Workstation :薬事取得品)

PathSpeed Workstation はそれ自身のHDにはデータを持たず、直接ISUにあるデータをメモリで展開して表示します。これにより設置されているPathSpeed Workstation のどこからでもオンデマンドで大容量のデータにアクセス可能です。

 

Multipleイメージサポート

表示可能な画像タイプは、CR,CT,MR,US,NM,RF,XA,Multiframe,SCと広範なモダリティをサポートした画像ネットワークシステムです。

Examマネージメント

検査データのリストから、検査日や診断装置等でのフィルタリングやソーティングが可能です。またそれらのフィルタリング条件を登録できます。

Layout Manager機能

CRT毎にフォーマットの変更、EXAMの変更がフィルムをシャーカステンから掛け直す感覚で、マウスのドラックで容易に変更することができます。

Customizable Display Protocols機能

予め設定した表示レイアウトを登録でき、表示したい検査を選択すると、設定されたレイアウトで自動表示でき、フィルム感覚で検査データを扱うことができ、レイアウト設定の手間が不要です。

Historical EXAM Comparison機能

ある患者データを選択すると、同一患者の過去に検査された、検査データが自動的にメモリ上に展開され、簡単に表示することができ、過去データとの比較が容易に行えます。

Image Display/Manipulation機能

診断支援のためのさまざまな表示、計測機能を有しています。またユーザーはよく使う機能をTool Paletteにまとめることができるカスタマイズ機能を有しています。

 

 

WEBシステム

院内のオーダーリングや電子カルテシステムの端末のブラウザソフトを利用して画像を参照することができます。PathSpeed PACS SystemではISUのデータをWeb展開し、データ自体もオリジナルデータで参照が可能になっています。

これはクライアントのモニターの解像度を認知し、その解像度に合わせたデータを送信し適正化して表示します。従来のJPEG等の画像データは拡大した時に単純にPIXELの拡大をするだけだったので四角のPIXELが目立ってしまいました。

PathSpeed PACS SystemWEBシステムは拡大した時に「拡大した」情報でオリジナルデータを拡大しまた解像度に合わせたデータで適正化し表示します。クライアントの要求にはその都度送受信するという方式です。高精細のモニターが高額で院内の要求に答えられない場合、オリジナルデータが参照できるこのシステムは非常に有効であると考えています。

 

 

この中では「国立成育医療センター」、「東海大学八王子病院」様はフィルムレス、ペーパーレスで運用稼動しております。

 

コンセプト

PathSpeed PACS Systemのコンセプトはフィルムレスを可能にする。

・高速データアクセス−マルチCT等の大容量データに対しても画像表示の待ち時間のストレスをなくしました。

HIS/RIS/電子カルテシステム等とシームレスに接続可能なオープンアーキテクチャ−

Web利用の画像参照での高画質

(他社からの中傷について−PathSpeed PACS SystemはよくGE独自でありDICOMでないという中傷をされますが従来のDICOMサーバーやDICOM画像ワークステーションビューワ(既存に使用している場合等)に容易に接続が可能です。PathSpeed PACS Systemとの通信は全てDICOMで接続します。PathSpeed PACS SystemISUPathSpeed Workstationは独自で高速に通信しますがそれ以外はDICOMでの通信です。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.            RadstoreU−CentricityRA600について

 

概要

RadstoreUは広範なモダリティをサポートする標準的なDICOM画像サーバーシステムであり、CentricityRA600(旧名称Radworks実績は全世界で10000台以上)は同じく標準的なDICOM Viewingシステムです。しかしこの2つが組み合わされると強力なパフォーマンスを提供することが可能になります。特に最近の大容量のデータに関してDICOMに準拠した通信ではスピードに関しては顧客のニーズに答えられないことがあります。この組み合わせによってPathSpeed PACS System準ずるスピードを実現することが可能になっています。

 

RadstoreUの特徴

安全性と大容量の両立

サーバーにDell PowerEdgeを採用(OSWindows 2000 Serverを採用)し、365GBRAID(実効340GB)を有しています。そのうち実効210GBを画像データ領域,130GBをデータベース領域に使用しており、画像データは可逆圧縮(1/2)で保管可能です。その場合、最大約400GB相当のデータ保管が可能になります。

24 時間稼働のための最大限の配慮

 本システムで最も強調できる点がデータ保護に関する事です。RAID 5 によるデータの分散化と冗長記録、フェイルオーバー機能により磁気ディスクの故障時もデータの自動再構築を行い、そして、UPS による停電時の対応など、これらのデータ保全機構は標準で組み込まれています。また、端末に異常を知らせる通知機能など、細心の配慮が設計に施されています。

画像圧縮による高速転送

DICOM Viewer CentricityRA600と接続することにより、 GE RadStoreUで保存された圧縮画像データを圧縮した状態で転送し、解凍して表示することが可能です。転送時の負荷を減少させることで、大幅な転送時間の短縮が可能になります。この考え方は弊社PathSpeed PACS Systemと同様のデータ転送方式です。

WorkGroupServer(データ共有サーバー)に関して

プリフェッチ機能、オートルーティング機能は標準で装備しておりますが複数のRA600それぞれにデータを転送するというのはトラフィックが発生することが考えられます。またユーザーの要求としてオンデマンドも最近では強い要求です。そこでRA600が複数台導入される際はWorkGroupServerが威力を発揮します。このWorkGroupServer(データ共有サーバー)があるとRA600は自身のHDにデータを持つ必要がなくなり直接WorkGroupServerのデータを展開します。プリフェッチ、ルーティングのデータ転送はこのWorkGroupServerのみに行えば良くなるのでトラフィックは解消できることになります。またオンデマンドにも対応できることになります。

CentricityRA600の特徴

GE Medical System グループが提供する RA600 は、画像診断の支援及び画像解析の支援を目的として設計された、診断装置から独立して稼動できる医用画像端末です。

 RA600 は、オープンなネットワーク環境イサーネットに接続し、DICOM 3.0 で画像を送信、受信できます。
 RA600に取り込まれた画像はワークリストとして管理でき、直ちに表示して画像観察を行ったり、複数のモダリティの画像を比較表示できます。

ソフトウェアは、広く普及しているWindows 2000ワークステーションをプラットフォームとして採用しており、データベースマネージャ、画像の基本的な画像観察作業を実現する診断コア・アプリケーションを始めとして、オプションとして提供されるMPRMIP表示等のプロジェクション表示、DICOMプリント、CD-RDVD-RDICOMファイルでのアーカイブ機能、Teleradiologyで使用する画像圧縮転送機能を備えて、さまざまなユーザの目的にあわせた利用を可能としています。

 例えば、RA600同士で通信を行うTeleradiology機能を使用すれば、簡単に一般回線を利用して画像データ転送を行う遠隔医療用端末として利用ができ、Workgroup Severとの接続で高速表示可能なPACSを構築することが可能になります。 

 

 

Single Media ArchiveCD-RDVD-R

メディアへのデータ保存の際にDICOMViewingソフトを同梱します。フィルムでの受け渡しにコストがかかるという悩みにお答えします。CDドライブかDVDドライブかは購入時の選択になります。

WEBシステム

当然PathSpeed PACS Systemと同じシステムが構築できますがここではテレカンファレンス機能をご紹介します。双方で同じ画像を見ながらリアルタイムにカンファレンスを行う際の表示です。CCDカメラを使用することにより、右上部のウインドウに相手側の映像が表示され、視覚的にも情報を共有することが可能になります。これに加えて、マイクを接続しての会話、または、チャット機能等でコミュニケーションを円滑に図る事が容易になります。

双方で同じ画面を確認しながら、連動したカーソルにて任意のイメージ上で特定部位を直接指定できる事より、位置確認が容易になります。

 

 

 

                    相手の先生の顔(TV電話機能)とカーソルが双方の画面に現れ声やチャット

でコミュニケーションが可能になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に

ご希望があれば国立成育医療センターの見学が可能です。

ペーパーレス、フィルムレスの機能や運用を体験してください。