当院紹介
所在地
千葉県君津市東坂田4丁目7番20号
病床数
175床
関連施設
玄々堂木更津クリニック
坂田クリニック
木更津訪問看護ステーション
君津訪問看護ステーション
病院概観
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1.はじめに
放射線機器更新について
・CT系は、平成11年12月にMD−CT
【GE Light Speed QX/I】
・単純系は、平成12年11月にSF系からデジタルへ
【コニカ レジウス150・330】
・透視系は、平成13年 5月にDR装置へ
【GE PRECIO Prestige U】
図1 放射線機器更新
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単純系・透視系がそれぞれCR化・DR化に変わり、各モダリティより直接ドライイメージャにてフイルム出力を行っております。
又、暗室レスとなりました。
※MMG(マンモグラフィ)・骨塩定量(DIP法)は、ウエットフィルム処理。(隣接の坂田クリニックで自動現像機対応)
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2.業務目的について
放射線検査増より、フイルム保管庫容量が限界に来ていることから、過去フイルム管理の補助を目的に導入されました。
図2 過去フイルム管理の補助
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実務上、2年以上前のフイルム必要になることは、まれなことです。
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3.POP−NETシステム紹介
@.POP−NET PLUSとは
図3 POP−NET PLUS機能概要
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A.ネットワーク構成図
図4 ネットワーク構成図 (画像クリックで大きな画像が表示されます)
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DR装置が10BASE。その他は100BASE。
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4.当院での運用上の問題点について
図5 問題点
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@.POP−NET側よりフイルム出力不可について
・どの様な事なのか?
図6 POP−NET側よりフイルム出力不可
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・調査結果
図7 調査結果
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基本的事項ですが、システム導入側が、このシステムを使って何を実行したいのか(業務目的)を
システム営業(SE等)に文書等で、しっかり伝える事が必要です。打ち合わせ議事録等があれば、
問題発生時スムーズに対応可能です。(確認事項のチェックや・勘違いを防ぐ意味でも有効です)
又言った、言わないで悩む事もありません。
・DICOM規格?
図8 DICOME規格? (画像クリックで大きな画像が表示されます)
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図8中、中央上の「フイルム出力」記事は、POP−NETパンフレットより抜粋。
右側中央、黄色い文字はコニカ側回答です。
このあたりがDICOMの妙理でしょう。
Konika DICOM Print Managementです。要は、コニカ系でしか使えないDICOMです。
・POP−NET側よりフイルム出力するには?
図9 フイルム出力するには?
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注意点ですが、コンバータ(コニカプリントリンク)を介して出力する画像が、
現在運用しているフイルム画像と同等であるかどうかチェックする必要があります。チェック内容は以下の通り。
・画像の拡大・縮小の有無
・同じ階調数か?(階調数が落ちた場合の影響度)
・TAG情報(付帯情報)は、どこまで表示されるか?
※(CT撮影のスライス厚などの情報が出力されない場合もある)
A.コニカ系とGE系では、IDコード等の表現が違う
図10 コニカ系・GE系のIDコード及び名前の表示
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ここで問題なのは,POP−NETのDB(データベース)上に同じPT情報(患者情報)であるにもかかわらず、
コニカ系モダリティ・GE系モダリティで撮影したデータが、分離状態でDB構築される事である。
DICOMヘッダ(患者情報)の、フォーマット(外枠)が一致していても、項目内データ内容は、メーカによって違う様です。
POP−NET側DBに登録される前に、ヘッダ(患者情報)内容の編集可能なツールがあれば解決すると思います。
(属性変換・桁揃え・ゼロサプレス機能など・・。)
(CR装置は、患者情報の編集は、ある程度可能。)
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5.今後の展望(当院での運用上の問題点より)
@.POP−NET側よりフィルム出力不可の問題点 |
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−> 検討中 |
A.コニカ系とGE系では、IDコード等の表現方法が違う |
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−> コニカ系・GE系で撮影されたデータはPOP−NET側DB内で分離構築されます。
画像のバックアップが目的なので運用者が違いを意識すれば問題ないと考えます。
しかし、HIS連携・RIS連携・画像配信時は、大問題です。 |
B.CD−Rへのバックアップ作業性が悪い |
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−>現在、POP−NET Essentialにバージョンアップ致しました。
POP−NET Plusに比べ、CD−Rへのバックアップ作業性は大幅に改善されました。 |
C.DBに名前が無い画像データが発生 |
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−>CRで撮影された画像データはPOP−NET側DBに自動登録されますが、
ある方法(実作業として)を行うと名前無しで登録されてしまうという現象があります。
患者情報(診察券より)をCRに飛ばす為に使うID読み取り装置(IDターミナル装置)のソフトに
問題がありましたが修正済みです。 |
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6.まとめ(感想)
私はPOP−NETシステム導入時(検討時も含む)に直接関わっておらず、
設置済みPOP−NETシステムの管理を前任者から引き継ぎましたが、
システム受け入れ時のチェック体制が十分ではなかったかもしれません。
少なくともPOP−NETシステム設置時に、基本要件であるフィルム出力のチェックを実施していれば、
問題点の早期解決につながったと想像出来ます。
当初、業務目的の把握から始め、問題点の洗い出し等、とても勉強になりました。又、これ程問題点が多いとは驚きの連続でした。
一つ一つ紐といて行くと、問題点の素顔が見えます。これは、とても面白い事です。
残念な事は、メーカ間で問題点のたらい回しが発生した事です。これは、苦虫をかみつぶす思いでした。
システム購入検討時に色々とチェック項目があります。その中でデモ機の操作性を確認したりするのも、検討要件の一つだと思います。
一般的にデモ機ではDB内容のデータ数が少ない事から操作性は良いと思います。
つまりサクサク検索が出来たり、すぐに画像が表示される事と思います。
しかし実運用(現場)では、DB内容等フルに活用される場合が多いと思います。
又、操作PCがネットワーク上の通信を行っている場合もあります。要は、プログラムに負荷がかかる訳です。
このデモ環境と実運用の違いに注意しなければなりません。レスポンスの評価を忘れずに!
(検索や画像表示に、1分以上かかるとしたら、あなたならどう思いますか?)
この件は、ネットワークシステム構築にも大いに関係します。
システムを担当して、経験上以下の標語を作成致しました。
- 人を見る時は、良い面を主に。システムを見る時は、悪い面を主に。
- システムの問題点は、宝の山だ。
- システムに問題があっても、メーカが直してくれるとは限らない。
- システムは、最初から”うまく”動かないのが普通である。
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7.最後に
MISGに原稿を掲示させて頂き、感謝致します。
原稿締切日まで、辛抱強く見守って頂き編集等色々御迷惑をかけてしまった、
MISGの代表幹事である多田様には、ただ・ただ(多田)感謝するばかりです。
ヒュウマンネットワークを大事にするMISGが大好きです。これからも、MISGの中で皆さんと共に勉強させて下さい。
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